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健康たより あさのは

【あさのは】第72号(平成25年10月発行)

今の子ども、親子に必要なもの -愛着形成-

 小児科の心身症外来には、頭痛や腹痛、朝起きれない、食欲がない、元気がない、学校に行けないなどの訴えのお子さんが多く受診されます。

 子どもの心や体の健康状態を説明させてもらう時に、子どもを樹木に例えると分かりやすいので、よくこの譬話をさせてもらいます。樹木が大地に深くしっかりと根っこを張ることができれば、どんな大風が吹いても倒れず、栄養分や水分を吸い上げて自ら逞しく成長していくことができます。この根っこの形成が不十分で、様々な心や身体の症状を訴えている子どもたちに多く出会うようになってきました。

 根っこの形成とは愛着形成に相当します。愛着とは、主として生後 6カ月から 2歳くらいまでに形成される特定の存在(愛着対象、主として母親)に対する特別な結びつきをいいます。子どもが危険を感じると怖れや不安が生じ、母親に駆け寄って抱っこしてもらえたりすると、安心感と安全感を再び手に入れることができます。このような結びつきを日々繰り返すことによって、子どもと母親との間に愛着が形成されていきます。

 そして、愛着がしっかりと形成されると、自分に自信を持つことができ、遊びや勉強、社会的活動などに対して積極的な生き方ができます。すなわち、安定した愛着形成は、すべての人間関係や生き方の基礎となり、精神的安定性や肯定的な生き方、自己肯定感、肯定的な人間観に関与します。愛着をしっかりと獲得できた子どもは、安定した心身の状態で生き生きと成長していくことができます。

 今の日本の子育ての最も大きな問題の一つは、根っこの形成の大切な時期に大地が安定しておらず、揺らいだり、ひび割れたりしている状態になりがちで、子どもが安心して遠慮なく根っこを深く伸ばせないことです。

 愛着の形成はいつでも取り組むことができます。明日のことやお金のことを考えたり、予定で埋まっている大人本位の時間を少し止めて、子どもの前に身も心も置いて、子どもの時間に合わせて一緒に何かをして楽しさを感じ合える時間を過ごしてみてください。

(小児科 田中篤)

「地域連携サポートセンター」ができました! -医療相談室-

 前回から地域連携サポートセンターの各部門についてご紹介させていただいています。第2回は医療相談室です。

 医療の場において、病気やケガに伴って発生するいろいろな問題に社会福祉の立場から関わるのが我々ソーシャルワーカーの所属する医療相談室です。

 赤十字は日本の医療ソーシャルワークの歴史上、「医療社会事業」として社会福祉相談援助業務が位置付けられていた全国的にも歴史の古い組織なのですが、当院はその中でも最も早い時期、1950年にはすでにソーシャルワーカーが配置されていました。そんな時代から続く医療相談室ですが、昨年4月に社会福祉士を1名増員し、4人体制となっています。

 急性期医療を担う総合病院ゆえ対象も幅広く、業務内容は社会福祉分野の相談援助業務全般で、福祉の歴史そのものである経済的問題に対しての社会保障制度等の利用の援助、さらに時代を反映した介護保険や虐待、権利擁護、障害者の自立支援などと、時代とともに変化し続ける福祉関連法規の変化に合わせて福祉援助の対象や方法も変化しています。しかし、当院の医療相談室において援助の中心となるのは何といっても退院援助です。病院の規模や機能からすればまだまだマンパワー不足は否めませんが、日々傷病に伴う諸問題の解決のお手伝いに奮闘中です。

 さらに、患者サポート体制充実のため、院内の様々な相談部署への窓口の役割も担っていて、福祉相談以外の相談があった場合にも、医療安全やがん相談支援センター、各種サポートチームなど、相談内容に応じて各部署への橋渡しも行っています。

(医療社会事業課長兼地域医療連携課 中島晃)

「当院の医療技術職員 業務紹介 第9回 診療放射線技師~その1 一般撮影

 エックス線(レントゲン)撮影といえば聞いた事がある方は多いと思います。健康診断などで、「息を吸って・・・止めてください」といわれる、そうあれです。ではエックス線とはどんなものでしょうか。

 エックス線は 1895 年にドイツの物理学者、 W.C. レントゲン博士が真空管の実験をしているうちに発見しました。レントゲン博士は、それが見えないが存在するので「謎の光線」という意味で“エックス線( x-ray)”と名付けました。日本では発見者にあやかって“レントゲン”と呼ばれることが多いようです。

 このエックス線を用いて行う検査の中には単純エックス線検査と呼ばれる、 1 枚のフィルムに見たい部分を入れて撮影する基本的な撮影検査と、エックス線テレビといわれる透視検査や、エックス線管球と検出器を体の周りで回転させて断面画像を作る CT 検査などがあります。今回は単純エックス線検査を主に行っている一般撮影部門について説明いたします。

 単純エックス線検査は患者さんが最初に受けるもっとも身近な検査です。胸部、腹部、全身の骨系の撮影を行っています。 CT や MRI などがある現在でも、一部を除いてエックス線検査の第一選択であることは変わりません。特に骨折などの情報は今でも単純エックス線検査が最も優れた検査法です。

 この検査を含み一般撮影部門では一般、救急、胸部、マンモ(乳房)、歯科の撮影を行っていて一日の撮影件数は約 300 件です。また通称ポータブルと呼ばれる移動回診式 X 線撮影装置を用いて病室、手術室、救急患者さんの撮影を診療放射線技師が忙しくこなしています。

 当院の撮影装置は全てデジタル化され、完全フィルムレス化(画像をフィルムとして出力しないシステム)で画像はサーバーに保管し、各診療科や病棟では参照画像をパソコンや専用モニターで確認することができます。必要に応じてフィルム出力もできます。そして一年前には一般撮影室と救急撮影室に、最新式デジタル FPD システムを搭載した一般撮影装置を導入しました。従来よりも低線量(低被ばく)で高画質な画像が得られます。高い処理能力により患者さんの持ち時間の短縮に貢献しています。

(診療放射線技師 丸田正巳)

 

印が休診日、印が午前のみ診療です。

             
             
             
             
             
             
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