教育理念
日本赤十字社は、赤十字の理念である「人道」を基盤とし、いかなる状況下でも人々の生命と健康を守り、苦痛を予防・軽減し、尊厳を確保するため、国内外でさまざまな活動を展開している。看護実践においては、人々の生活の質向上のために、倫理観に基づき、多職種との協働の中で、専門性と自律性を発揮することが求められている。
本校は、この赤十字の理念を基盤とし、人々が生きることを支えるために、自ら学び、看護を創造する豊かな人間性を備えた看護実践者の育成を目指す。
教育目的
赤十字の理念を基調とし、豊かな人間性を育み、看護に関する幅広い能力を備えた赤十字看護師として、広く社会に貢献できる人材を育成することを目的とする。
学校長挨拶
学校長
藤田 信也(ふじた のぶや)
「当校を志望する方へ」
今から200年近く前、イタリア統一戦争の激戦地で、スイスのアンリー・デュナンが、放置された負傷者の救護活動を行いました。「傷ついた兵士はもはや兵士ではない、人間である。人間同士、その尊い生命は救われなければならない」と考え、負傷者のための救護団体を設立して、国際赤十字組織へと発展しました。
今、世界では、ウクライナやガザ地区の戦争で、多くの人たちが傷つき、助けを求めています。多くの子供たちが、死と隣り合わせに生活して、飢餓に苦しんでいる姿に、心を痛めない人はいないでしょう。
長岡赤十字看護専門学校は、赤十字の人道、博愛、奉仕の精神にのっとった教育を行っています。知識と技術を習得するだけでなく、病んでいる人に共感し、寄り添うことのできるような人間性を育むことを目標としています。
本校は、学年1クラスの「こぢんまり」とした専門学校です。しかしながら、本校には創立九十余年にわたる歴史と伝統があります。お母さまやお祖母さまが、本校出身の看護師という学生もいます。長岡赤十字病院は、そのような本校の卒業生の看護師たちに支えられている病院です。
長岡赤十字病院は、新潟県に2つしかない災害拠点病院に指定され、全国の災害にいち早く対応しています。能登半島地震でも、発災直後に看護師を含む災害派遣医療チーム(DMAT)や救護班を派遣しました。そして、当院は、中越医療圏の三次救急を担う基幹病院です。ドクターヘリの基地をもつ救命救急センターや総合周産期母子医療センターに指定されています。中越地区の約45万人の命を守る最後の砦として、複数の診療科にわたる症状がある重篤な患者さんを、365日24時間受け入れています。
本校の学生は、そういう歴史と伝統のある、高度医療を担う病院で看護実習を行います。看護学実習を通して、看護師が、決して医師の補助をする職業ではないことがわかるでしょう。医療の目標は「疾患を治す」ことだけではありません。患者さんの「病を癒す」ことが大切なのです。そのことは、医師だけでは成し得ないことです。医療は、多職種のメディカルスタッフとチームで動いています。そして、看護師は、医療の中心的な担い手なのです。
強い自律心と責任感、そして豊かな人間性と愛情にあふれる看護師に成長していけるように、教員・職員一同応援していきます。当校で、勉強だけでなく、かけがえのない友人達と、愉快に、楽しみながら、共に学び、助け合い、達成感と自信を積み上げていくことができる学生生活を送りませんか。