長岡赤十字病院 研修理念と基本方針
研修理念
長岡赤十字病院は、医師としての人格を涵養し、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、プライマリ・ケアの基本的な診療能力を習得し、赤十字理念を具現化し得る医師の養成を行ます。
基本方針
1 医師として初めて医療に従事するにあたり、医療全般についての基本的な知識並びに
技能習得するとともに、医療に おける人間関係についての理解を深める努力を行う。
2 初期研修の24か月では、内科、救命救急センター(ICUを含む)等の必須研修を通じて、
初期医療(プライマリ・ケア)に必要な能力を身につける。
3 2年目研修の後半では、希望科の専門研修を行う。スーパーローテーションによる初期研修で
習得した医療全般についての知識を基に、専門科の基本的知識と技能の習得に努める。
4 2年間の医療全般についての幅広い体験を通じて、自己の適性の発見(将来の専門科の選択)に
努める。
医学生のみなさまへ
2004年4月に医師臨床研修制度がはじまって以来、2023年度までに、160人の研修医が巣立っていきました。私は、制度が始まった当初から、臨床研修部会のメンバーとして、当院の研修医のプログラムの作成等に関わってきました。当初は、定員6名の定員で始まりましたが、2024年度の採用時では、1学年13名の研修医を募集しています。研修医の到達目標を考え、同時に、研修医の要望も聞きながらプログラムを改良してきました。自由な選択期間は、なるべく長くして、各人のオーダーメードのプログラムが作れるようにしてあります。一方で、プライマリ・ケアに必要な「整形外科」に加えて、「緩和科」も必修として、患者さんの「死」と どう向き合うかを考える時間も作りました。定員を増やしながらも13年間連続フルマッチして、多くの学生さんが、当院での初期研修を希望してくれています。
当院は、長岡市だけでなく、中越医療圏45万人の三次救急を担う基幹病院です。敷地内にドクヘリの基地があり、救命救急センター,総合周産期母子医療センターを有し,救急科や新生児科・産婦人科の研修も定評がありますが、27科の専門科に、知性豊かで患者さんや医療スタッフから信頼される優秀な指導医がそろっています。Common diseaseから稀な疾患まで、数多くの症例を経験することができるでしょう。
症例をたくさん経験するだけでなく、学会発表や論文にまとめる指導も充実しています。日本内科学会信越地方会のプレナリーセッションでは、県内で最も多く最優秀・優秀演題を受賞しています。研修は、Inputだけなく、症例をまとめて発表するoutputの訓練をすることが大切です。プレゼンがきちんとできる能力を養ってこそ、症例をより深く診られるようになるのです。
研修医室には、長い間培われた伝統があり、良いサッカーチームのように、個々では志が高く、チームとしては、仲良く切磋琢磨する研修医が集まっています。臨床実習や見学に来られた学生さん達の多くが、研修医の学ぶ姿勢や目標となる研修医に惹かれたので、当院を選んだと言ってくれます。
臨床研修医病院として、都会のブランド病院に行く必要はありません。より多くの症例を経験でき、良い仲間や目標となる指導医に出会える当院での初期研修を、是非考えてください。
院長 藤田 信也